皆さま、こんにちは✨あいだピアノ教室の講師、相田実久です♬
令和5年1月15日(日)、とちぎ岩下の新生姜ホール(栃木市文化会館)で行われる洗足学園音楽大学同窓会演奏会に参加いたします☺️
私はリスト作曲、巡礼の年 第1年「スイス」S.160より「オーベルマンの谷」演奏いたします。(名曲なので今からドキドキ…)
今回はそんな名曲、オーベルマンの谷を皆様にご紹介させていただきます♪
「巡礼の年」という作品はリストが20代から60代までに断続的に作曲したものを集めたもので、《第1年》、《第2年》、《第2年補巻》、《第3年》の4集から成るピアノ独奏曲集となっています。第1年、第2年にはそれぞれ「スイス🇨🇭」「イタリア🇮🇹」と副題がついています。
リストがスイスとイタリアで見聞した風物から得た詩的な想念、純粋な心象風景をピアノに託して音楽化したもので、いわば一種の旅行印象記とも言えるでしょう。
第1年「スイス」は1835年から1836年にかけてリストがマリー・ダグー伯爵夫人と共に訪れたスイスで見たもの、感じたことを音楽で表したものです。
わたしが演奏する第6曲目の《オーベルマンの谷》はリスト作曲のダンテソナタやロ短調ソナタと比べると演奏頻度は少ないかもしれませんが、代表作の一つとして十分に認められている曲でしょう。
題名の由来はこの曲の献呈先でもあるセナンクールの小説『オーベルマン』からインスピレーションを受けたもので《オーベルマンの谷》がスイスに実在するわけではありません。
この小説ではオーベルマンという青年がスイス、フランスの各地から友へ手紙を送るという形式をかり、作者は自己の人生観、女性観、自然の無限観を吐露したものあります。
革命への失望と混乱それらによる心の動揺、憂鬱、厭世観などの感情吐露だったり、近代の分業化した工業生活への嫌悪と昔の牧歌的な楽園生活、自然への回帰願望など憧れ、現代生活では決してそんな牧歌的な生活に戻れないことへの絶望、不安、倦怠、厭世観、などが綴られている小説です。
リストはこの小説を「人間の苦悩における無情な孤独を奏でる一弦琴」と呼ぶ一方で「私の苦痛を癒す本」としております。リストは「オーべルマンの谷」の曲の中でも主人公オーベルマンの経験を見事に音楽で描写しております。
「オーベルマンの谷」の冒頭は孤独な絶望を音楽で描写しております。 長調に移行するにつれて唯一信じる真実は自分自身の感覚にのみ存在するというセナンクールの心情が表現されております。
そんなことを思いながらこの曲を聴くと理解がより一層深まりそうですね♪
以前もブログに書きましたがわたしは手が小さく、この曲はオクターブの速いパッセージがたくさん出てきて目が回りそうになりながら弾いております👀
一つ一つの旋律がとても美しく、抒情的であり弾いていて涙が込み上げてくる場面もあります😌
演奏会当日はこの曲の素晴らしさを皆様と共有できるように演奏いたします🫶🏻
リヒテルをYouTubeで発見しましたので皆様に共有いたします。
お時間あります時に是非お聴きくださいませ✨
🌸相田実久🌸
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